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学校司書に向いてる人とおすすめ【司書物語】柏葉幸子『つづきの図書館』他3冊

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ママにおすすめ!社会人から通信制で目指した学校司書のなりかた

こんにちは。 今日はよく聞かれる質問をお答えします。 みんみ図書室の先生って楽しそう らこ先生確かにこんなに楽しい仕事はないね あっきー図書室に住みたいな らこ先生気持ちはわかるけど、どうやら夜の学校 ...

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しーさん
学校司書の話はよくわかった。

パートだから普通に給料欲しい人にはいまいちなんだね。

らこ先生
まあ、そうだね。今日は実際の働くイメージを語るね。

学校司書は環境にめげないコミュ力&基本ワンマン運営が好きな人におすすめ

らこ先生
そうそう、よく子どものいる先生とかにどうしたらなれますか?

って聞かれるけど、給料今の4分の1で心に余裕を持ちたければぜひ!と思う。

ボランティアのお母様方には、資格の取り方をお伝えしてお勧めしている。

長ーく務める方もいるけど、

学校や管理職と相性が合わなくって辞めるっていう人の入れ替わりが結構あるのです。

結構各自治体いつも募集しているから、

人材的にはもうちょっと居たら良いのになって思う。

 

ちなみに、学校司書は学校の中でスタンドプレーで基本孤独なので、

管理職や教員との関係性ができてなかったり、

問題のある児童が多めだったりして、

不本意な働き方を余儀なくされている方もいるようです。

 

そういった場合、

学校の「学校司書」の上手な使い方ができていない場合があるし、

教育委員会も学校司書さんのガス抜きが上手くできなかったりすると、

職務熱心な学校司書さんはとても気持ちも体も落ち込んでしまいます。

 

らこ先生
なんかね、もったいないなって感じはする。

しかしながら、教育委員会の立場も管理職の立場も考えてみると、

環境教育、人権教育、キャリア教育、スポーツ教育推進、

コミュニティ・スクール、オリ・パラ、

GIGAスクール構想…と次から次へとお上の文科省からの

教育施策推進の研究/実施で、

まあ、てんてこまいなんですよね。

 

一昔前は、読書推進のときもあったけれど、今はもう下火と言うか。

もちろん、読書や読解力が教育の基礎というのは感じつつも、

目の前の業務と子どもたち、事務で正直手一杯

 

とりあえず、図書の時間に、子どもたちを図書室に連れて行く…という感じ。

もちろん、図書室や学校司書を上手に使われる意識高い系の先生は年に数人いますが、

公立小学校ってそんなものです。(多分私立は逆に図書館めちゃめちゃ力入れているはず)

 

教育委員会も学校現場もそんな内実と知っているので、

まあ、しょうがないから、

自分で適度に息抜きしながら、ちょうどいい仕事量を考えています

 

子どもたちにしてあげられることは無限にあるけれど、

時間は有限(今はコロナ対策の手洗いなどが授業の前後にあったりするので)、

賞味10分も、授業はないですね。(読み聞かせがもう以前のようにできない)

 

らこ先生

本の貸し出し返却だけをしてるおばちゃんにならないように、

いつでも楽しいことを考えているけれど、ね。

そうなったらセルフレジと同じだから。

子ども達との関わりができて学校向けの本が選び放題なんて天国

しーさん
地域の図書館司書になる気はなかったの?

らこ先生
今の所ないですね。

なぜなら生涯の半分以上、何かしら子どもに教える仕事に携わってきて、

やっぱり子どもたちを応援するのが性にあっている気がしてさ。

文句(クレーム)言ってきたとしてもかわいい子どもだし…、

普通の市民相手の方が数百倍疲れると思う(役所窓口も経験者)。

何より1人で仕切れるのが好き。

あっきー
僕は気になった本をすぐ買って読んじゃうんだけど、

図書室や図書館は新刊をすぐには入れてくれないよね

らこ先生
確かにそれはあるよね。

Amazonでパッと買いたくても、

年間予算の範囲で図書館流通センターを通してまとめて購入するから、

新刊は中々すぐに入れられないね。

でも、書店と違い売上を考えていない分、地味でも良書が多いけどね。

みんみ
らこ先生の欲しい本を何でも買ってるの?
らこ先生
いやいや、先生方や子どもたちにももちろん購入希望アンケートをとるよ。

そして、一応選書基準(一応大まかな基準を下記リンクに掲載)があるんだよね。

メモ

 

学校図書館図書標準 (文部科学省サイト)

学級数ごとの蔵書数の目安

学校図書館メディア基準 (全国学校図書館協議会サイト)

蔵書の分類別配分比率

 

でも正直、ほぼ学校司書に委ねられているから

(決裁文書の購入希望リスト全部読んでいる決裁権者いるんだろうか)、

良い意味でも悪い意味でも、

学校ごとに蔵書にカラーが出てくるよね。

学校司書のやりがいや嬉しいなと感じるとき

はるさん
学校司書という仕事の醍醐味ってなんだと思いますか。

まず、一番は、

本を通じて誰かの心を動かすお手伝いができたときに、

良かったなぁ、と思いますね。

 

私は、人間は誰でも物語や新しい情報を好む脳の性質と思っているので、

いつ読書スイッチが入るかが人それぞれであって、

それは(早いほうが良いのかもしれないけど)人生のいつでも良くって、

いわゆる名作を読んで心を豊かに育んで欲しい!という気持ちを

押し付けないようにしています。

 

らこ先生
中学時代に、太宰と三島と漱石とか読んだら性格が一層歪んだから。

賢くなったけど中二病悪化した。

 

名作に感動するにもステップがあるし、そもそも詩の心が理解不能とか

なーやん
はい!共感・想像できませんでした

辞典のようにひたすら説明文だけで満足する人とかいるので、

ジャンルすらもその人の心のおもむくままに選んで欲しい。

らこ先生
究極字が読めて、意味がわかれば良いんだよ。

困った時に、

その悩みを一時でも忘れたり、解決する方法として本を読むという選択肢があるよ、

という事を教えてあげるくらい。

らこ先生

なんかね、薦めた本喜んで読んでくれたのか、

いつも私にオススメを聞いてくれて

素直に借りてくれる子がいるんだけど、

逆に「私みたいになったらどうしよう」って心配になる(単なる驕り)

 

本に関わる仕事を楽しそうにしてるおばちゃんがいたな。

そんなに本っていいもんかね。

いっちょ読んでみるか、とでもいつか思ってくれればそれだけが存在意義です。

「すすめられた本超面白かった」

「先生の考えたイベントで本が好きになりました!」

「いつもお便り楽しく読んでいます」

「図書室だよりを持って、本を探しにくる親子が結構いるので、

毎月図書室だよりを図書館にも送ってください」

「いつも笑顔で優しくていいですね」

そういうのがこの6年間言われてご褒美だなーと思った言葉でした。

 

学校司書になりたい人にオススメしたい本など

全部出てくるのは図書館司書だったり図書係なんですが、

本が与える力や図書館というある種独特な空間の魅力について

描かれている本や、ちょっと衝撃的だったTED動画をご紹介します。

 

ちょうど大まかに時代順になりました。

アントニオ・G・イトゥルベ 『アウシュビッツの図書係』

強制収容所内で監視の目をかいくぐりながら、

必死でみんなに書物や口頭で物語を届けた少女ディタの話。

同じように収容されたユダヤ人の中にも監視役のような役割の人がいたり、

死の医師メンゲレの恐怖への対抗、信頼していた人の秘密やその死など、

緊迫する状況。

まさに命懸けで本を守った、実在モデルがいるお話。

V・E・フランクル『夜と霧』を読んでいると、

なおその極限の心理状況への理解が深まります。

リサ・クライン・ランサム『希望の図書館』

世界第二次大戦後、アラバマ州からシカゴへ移住した黒人父子のお話。

少年ラングストンの亡き母と故郷アラバマへの淋しさを図書館という居場所、

同名の詩人ラングストン・ヒューズの詩に救われていくお話。

 

黒人への差別が残っていた南部では入ることのできなかった図書館。

「シカゴ在住」の住民に開放されている図書館に、ラングストン少年が

初めて足を踏み入れたときの気持ち。

不安と期待で初めて出会う「司書」という存在。

司書とのやりとりにどぎまぎする彼の心を思うと、胸が熱くなります。

市川朔久子『しずかな魔女』

登校拒否になった主人公の女の子が、

日中通っている図書館で起きた辛い出来事。

 

そのときに「しずかな子は、魔女にむいてる」と書いてくれた司書が、

長期休暇の間、彼女に渡してくれた白い紙の束に

記されていた秘密とは。

 

思わず、読み終わった後に装丁を二度見して、

納得すること必至。

柏葉幸子『つづきの図書館』

実は最近一番入り込んでしまった本。

身寄りがなく危篤という親戚の様子をみるために、

地方図書館の分館で働くことになったバツイチシングルの桃さん。

 

せっかく来たのに性格のあわない親戚のおばさんの苦言、

就職先の図書館では一緒に働く上司ともあまり馴染めず、

ぼんやりとした毎日になるのかと思いきや、

王冠をかぶった半裸のおじさんが図書館をうろうろしだして…

とにかく面白くて、ストーリーに引き込まれます。

 

最後はなるほどと思う伏線回収。

この本は、子どもではなく、

私達アラフォーに刺さるように書かれているのではないか。

あっきー
こういう中年主人公のお話も結構好き。借りようかな
らこ先生
たぶん、好きだと思うよ。面白いだけじゃなくて、いろんな家庭環境もあって。

やっぱり酸いも甘いも噛み分けるくらいの年齢じゃないと楽しめないのよ。

あっきー
いや僕、永遠の少年
らこ先生
そうだったね

世界の図書館にはこのような状態のところもある

そして、私達日本の図書館に務めるものが、

本当に恵まれた環境にあるのだなと感じたTEDの動画がこちら。

オピオイド中毒の混沌状態にある町の公立図書館です。

ふゆきくん
図書館はセーフティネットの役割を担う。子どもの心に対してもね。
らこ先生
そのつもりでいます。保健室と教室の間の選択肢にしてほしいんだ。

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